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うちはの少女

第12章 一刻の夢




波の国からの任務が終わり、里に戻って2日後

カカシとユヅキは三代目火影猿飛ヒルゼンに呼ばれ執務室に来た

三代目は椅子に腰掛けていた

三代目
「今日呼んだのは他でもない、ユヅキのことじゃ。」

ユヅキ
「私ですか?」

三代目
「いかにも。お主もそろそろいい歳じゃからな。カカシと二人暮らしも何かと不便じゃろう。元の生活に戻りたければ戻れば良い。」

ユヅキ
「元の生活とは、サスケとの生活ですか?」

三代目
「そうじゃ、好きにせい。よいな?カカシ」

カカシ
「三代目様がそうおっしゃるなら、私はそれでも構いませんよ…」

一瞬カカシを見るユヅキ

ユヅキ
「……。戻ります。サスケとの暮らしに。戻るって程暮らした訳でもないですけどね。お心遣い、感謝いたします。」

三代目
「話は以上じゃ。ユヅキは退がれ。」

ユヅキ
「はい。失礼しました。」

軽く頭を下げてユヅキは出て行った

残された三代目とカカシ

三代目
「カカシ、お主は今、何を思っておる?」

カカシ
「私にユヅキのことは一任されておりましたので、大変驚いています。」

三代目は立ち上がると窓の外を見て話し出した

三代目
「どうじゃ?ユヅキは心から笑えるようにはなったかのぉ?」

カカシ
「はい。昔に比べれば遥かに笑う回数は増え、笑顔もぎこちなさはほとんど感じられなくなってます。」

三代目
「そうか、ならよかった。して、今回のことは急じゃったが、ユヅキにサスケの側に着かせたいというのが、意図じゃ。」

カカシ
「サスケに?どういうことでしょう。」

三代目
「お主も知っておるじゃろう?サスケはあのイタチを殺そうと考えておる。そこにユヅキを加え、サスケにイタチ殺害を止めさせる。ユヅキはイタチを慕っておったからのう、わしから言わんでも動いてくれそうじゃ。」

カカシ
「…なら三代目はユヅキをサスケの殺意を止める為に利用するということでしょうか」

三代目
「…まぁ、そんなところじゃ。話は以上じゃ。」

カカシは頭を下げ退出する


三代目
「後々、サスケを止められるのはイタチだけじゃろうがな…。」

1人つぶやくその声は誰にも届くことなく消えた



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