第4章 涙
悶々と涙を堪えていたら、ニノが楽屋に戻って来た。
「あ、ニノおかえりー」
と、またまたニヤニヤして言う松潤。
「ただいまです、って何ニヤついてんすか」
「べーつに、なんでもねぇよ」
目がなんでも無いって言って無いけどね。
「まぁそんなことより、翔さん遅くないですか?」
確かに遅いかも。
もしかすると翔ちゃん…。
「…迷子に…」
「なってねーよ」
最後まで言い切らない内に、楽屋のドアが開いて翔ちゃんが現れた。
「デスヨネ」
あの翔ちゃんが迷子だなんてねぇ…。
「どしたの?遅かったじゃん」
「んー、マネージャーと話してた。
んでマネージャーから聞いたんだけど、今日の収録延期だって」
「延期?なんで?」
「機材トラブルらしいよ、詳しくは聞かなかったけど」
「じゃあ、今日の収録もうないの?オフ?」
「この後なんも入ってない人はそうじゃない?」
「わーい!じゃあ俺休みだぁ」
「ん、俺もオフだわ」