第2章 chapter 2
「水輝ってさー、まだ京香のこと好きでしょ?」
「は?」
昼休み。1人で食べていた水輝に声をかけたのは玲衣だった。
「だって、京香のことよく見てるし、チャンスがあれば近くにいるじゃん」
「いや、まぁ…」
「でも、京香好きな人いると思うよ」
水輝の胸がドクンと鳴った。
「そ、それは…」
「あ、誰かは知らないよ?でも、ただ最近あの子ボーっとしてることが多いし、なんかメイクとかするようになったし…」
「誰かわからない、か」
「うーん、期待しないほうがいいよとは言わないけど。ほんと、わからないからね!?」
「じゃあ言ってほしくなかった」
「ごめんごめん。あ、俊から呼び出し。」
「じゃあね」
「うん、また!」
走っていく玲衣を見て水輝は思ってしまった。
「もう、無理かなぁ…」
少し涙が出てきた。