第8章 及川先輩と、が、☓☓☓
目を開くとみなさん私達の周りを取り囲んでいる。
み、見ないで。
無理だろうけど見ないでーっ!
「ひゃぅぁっ、あろっ、み、な、見ないれっ」
くすぐったいしゾクゾクして舌が回らない。
「見ないでってねぇ…」
「無理でしょ」
松川先輩達がニコニコ笑って云う。
「いや、だって見たいし。京谷も渡も見たいよな?」
矢巾先輩が二人に同意を求める。
京谷先輩はガンを飛ばしながら舌打ちをしたし、渡先輩はポッと赤くなった。
「見たいし、あわよくばおこぼれにあずかりたい」
国見くんが云い、金田一くんはその発言にあわてたけど止めない。
一一つまり私の味方はいないワケだ。