第8章 及川先輩と、が、☓☓☓
「まさか。私みたいなブスに…ありえません」
ただ、そういう行為の愉悦に酔っているだけだ。
その内醒めるに違いない。
「え?きみサ、可愛いし、それにね、木原ちゃん程魂の糖度が高い子は中々いないよ」
一一魂の糖度?
「心根がキレイであればある程その血は甘くて美味しいんだよ」
云いながら及川先輩は私の肩を抱きこむ。
アッと思った時には遅く、晒していた首を噛まれた。
「ん、ふぁっ」
思わず声が出てしまった。
「絶対に子猫がいるから待ってほしいって立ちふさがった君はほんとにキレイできっとその体に流れる血は美味しいんだろうなって思ったんだ」
傷口を舐めたり甘噛みしながら及川先輩が云う。
「ひっ、ぃったぃっ、痛いですっ」
身をよじるががっしりつかまれて逃げられない。
「ねぇ、岩ちゃん達はどうだった?」
又噛み付きながら及川先輩が云う。
血を吸われて体が熱くなる。
「それは…はぁっ、おいかぁせんぱいにゃゎ関係ないれす」
口がおぼつかない。
「ね、国見ちゃん達が良いなら俺は?」
「いやです」
もう流されちゃダメだ。
それに何か、及川先輩はイヤ。