第6章 教えてよ。
はあぁ〜…
国見くんが盛大にため息をついた。
「うそ…」
「嘘じゃないんだ。あの…ご、ごめん?」
私の言葉に国見くんは再びため息をついた。
「国見、あの、…ここ女子トイレ!」
金田一くんが云うが、国見くんはどこ吹く風だ。
「男子バレー部が使ってるのに女子が来るわけないじゃん」
国見くんは云い、『それより』と私を見た。
「ほんとにヤッたの?」
「は、はい」
軽率だったけど、後悔はしてない。
岩泉先輩やっぱり優しいし。
そんな気持ちが顔に出たんだろうか?
国見くんは三回目のため息をついた。
「俺、好きな子の初めての時の血って舐めてみたかったんだよね」
は、はい?
つまり、それ一一。
いやいやいや、無いよね。
まさか。
一年の中では物憂げな顔が可愛い。
でも時々見せる男の子っぽい面がカッコイイ!って人気の国見くんが?