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【HQ】バンパネラカンタービレ【R18】

第35章 Holic Date.


慌てる私に更に矢巾先輩は笑みをこくした。
面白がられてる!

「楽しそう、に見えますが無理してないかなって」
私はプリンをそのまま食べるのを諦めスプーンで口に運ぶ事にした。

「無理?してないしてない、」
一一だって…………、
言葉の最後は喧騒に溶けて私には聞こえない。
薔薇の花嫁、だから?とか?

そう。
私はおもちゃ。
いつか捨てられるおもちゃ。

でもそんな私を見ているだけで幸せそうだ。
恥ずかしい。
「木原は無理してるの?」
コーヒーを飲みながら彼が云う。

「いえ、無理はしてません」
ただ会えば会うほど切なく苦しいくらい好きになる。

「ならいいけどさ」
まだ矢巾先輩は笑っている。
何が面白いのかな?
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