第35章 Holic Date.
ほら、高校生って背伸びしたいお年頃じゃないですか?
なのに鏡の中の私は髪を結んだ途端幼くなった様に見える。
ま、良いか。
鏡をしまいトレイを持って歩きだす。
駅前に戻り待ち合わせの場所へ向かう。
ただ立っていればダビデ像みたいにキマるのに私に気が付き笑う姿はただの男の子一一矢巾先輩に手を振る。
気づまり、とまで云わないケド私はこの人も及川先輩同様苦手だ。
及川先輩は気が付かない内にコールドリーディングにかけられそうだ。
でもこの人はそこまで狡猾さは感じない。
でもそれより反応に困る欲望丸出しの本音でくるからどうしていいかわからなくなるんだ。
本当に嫌いなら本気で蔑めるんだけれど、そうじゃないから困る。