第33章 Friend Date.
カシャ、とシャッター音が鳴る。
国見くんはすぐ離れてこっちを見ない。
今度はらくがきだよ!右のブースに移動してね!とか何とか機械がしゃべる。
私達は無言で移動した。
で、だ。
できあがったシートをながめて私はまゆを寄せた。
バッチリキスプリが選ばれてシレッと印刷されてしまった。
国見くんはよくわからないとか云いながらちゃっかりそれに色々書き込んでいた。
あー、こっ恥ずかしかぁー。
取り敢えずそれをスマホケースのポケットにしまう。
「た、楽しかった?」
聞く私に国見くんが頷く。
「うん」
なら良かったけどさ…。