第30章 SweetDate.

腰に足を回して接着面積を増やす。
激しくしてもらえないけどぺったり汗ばんだ肌がくっついて本当にくっついてしまいそうでゾクゾクする。

私の中を探る熱さが堪らなく気持良いのは私が快楽に素直な体になったからだけじゃない。
相手が一番好きな人だから。
一番て事は二番がいて三番もいる。
少なくとも、何番目というヒエラルキがある。
それは変わらないけど、でも私は共有物。
何番目の人、と私が心の中で決めても私はあの人達の共有物。

みんなの薔薇の花嫁一一。
でも、今は、今だけは一一。

「一先輩…」
呼んでしっかりと抱き締めた。
厚い体。
私を抱く熱い体を。
私をあばいて快楽を教えてくれた人を。

「す…」
一先輩の頭を抱き身を乗り出して言葉を吐こうとした唇を塞ぐ。
言葉の代わりに口の中で唾液や息を絡め合って。

キスしながらもぞもぞ二人で動く。
「ひゅ、ぁ、んっ、ん、ふっ、はぁっ」
唇を離すのが惜しい。
息を吸って又口付ける。

ちゅっちゅっとキスしてしばらくくっついて。
「一…さん、…動きたいですよね？どうぞ？」
足をといて腕も離す。
「や、お前がくっついてたいなら…別に止めても良い、し」
ふい、て視線を逸らす一、さん。

「ごめんなさい。動いて…ほしいです」
云えば一さんはぶわっと赤くなってこっちを見た。
キスしてゆるゆる奥だけコツコツされるのも気持ち良いけどもっとほしい。