第4章 選ばれた理由
「しよっか」
はい?!
そ、れは、…
ぎゅぅ、とスカートをにぎる。
その奥がじくじくと噛まれてもいないのにしびれる。
松川先輩はかぷっと牙を軽く肌に当てて甘噛みして、花巻先輩は相変わらず血をすすっていた。
「それは、…」
だめです、と云いたかったのに、
「だめなの?」
真剣な眼で見られて、噛み傷を舐められ、敏感になった肌を指でツツッとたどられたら訳がわからなくなる。
「ね、いいじゃん?」
甘い声でねだられて、軽く噛まれて。
「まふ、ひとりじめずるひ」
私の足を噛んだまま花巻先輩が云う。
こそばゆい!
「花もしたらいいじゃん」
あっけらかんと云う松川先輩に血の気がひく。
花巻先輩はその答えににまにま笑ってるし。
私ロータリーフラグ?!