第26章 Amazing Date.
ブーッ……
映画の開始を告げるブザーが鳴り辺りが暗くなる。
及川先輩は私を抱き寄せてきす、してきた。
温かくてレモンとキウイ味の甘酸っぱい唇にトロンとしてしまう。
ふっと息を吐いて口を開けば舌が入ってきた。
ちゅっちゅっと舌と唇を吸う。
唾液も果実味が混ざって甘くて場所なんか忘れてキスに夢中になる。
ハア、と息をつきながら唇を離せば私と及川先輩の間で唾液が白くきらめいた。
「及川先輩…」
ん、と両手を広げて招く。
「えっち♡」
だって、私達ソウナル以外ないでしょ?
だからこの席にした態々振り向く人なんかいないし暗いから何をしていても見えない。
真ん中のポップコーンを横にのけて膝おきを上げる。
抱き合ってキスをした。
激しく食べるみたいな。
及川先輩は乱暴に私を噛むから唇から血が吹いた。