第24章 甘くてスッパイママレード
「矢巾くんが君をここまで運んできてくれたよ」
矢巾先輩…案外優しいんですね。
今度お礼云わなきゃ。
服も着せてくれたみたいだし。
「大丈夫?」
部長に云われて頷きながら私はハタと思い出し飛び跳ねるように自分の荷物の所へと行った。
スマホを取り出しその示す時間に真っ青になる。
一一踊りながら私はたずねた。
岩泉先輩はどこにいるのかと。
及川先輩が笑いながら答えてくれた。
『君と話す為にまっつんとまっきーに連れ出してもらったよ?
後で君も来るからって。
早く行かないと心配するだろうね?』
こともなげに放たれたその言葉に私はおののいた。
そして早く終わらせようと奮闘したがこの様だ。
目頭が熱くなる。