第4章 選ばれた理由
「あっひゃひゃっ。だべ。んだべなぁ。みんなそれ云うわ。もう三年の間じゃ男バレのメンバーと付き合ったら生理こなくなる位搾り取られるって有名過ぎて誰も奴等には近寄らないんだよねぇ」
うう、だから一年の私なのか。
ひどい。
「ま、一年で噂知らないってのもあるけど、木原さんが選ばれた理由は違うらしいよ」
ふぇ?
そういえば何で私が選ばれたんだ?
一年の女子ならたくさんいるし花形部活の先輩のお近づきになりたい子だっている。
一一私は違うけど。
なのに何で私?
「覚えてない?」
部長に云われて私は首をひねった。
バレー部とのつながりなんかあったかな?
「ほら、一ヶ月くらい前にさ、温室に猫が住み着いてたじゃない?」
ああ、そういえば。
子猫を連れた母猫が住み着いてしまい、飼い主を探してやったのだ。
どこかから部長が餌をもらってきてくれた。
「あの時さ…」