第16章 トワイライトカノン
「ちょ、ちょっと遊んでいたというか…」
だって私はみなさんのオモチャだし?
だから血を提供するしシたいなら付き合わない理由はないし。
一一それが薔薇の花嫁デショ?
一部の特権階級への供物。
それが薔薇の花嫁なんだから。
血を飲めばそれだけ体は鋭気を増し強くなれる。
だからそれが常時提供されるのがレギュラーだ。
「云っただろ…」
岩泉先輩が振り向かないまま云う。
「ふぁ?」
「好きにさせんなって」
がっと岩泉先輩が振り向く。
で、又ガリっと首を噛まれた。
牙は突き立てないで歯だけで。
噛まれ、吸われる。
やっと消えかけたあおにが又できてしまう。
「岩泉せんふぁい、ぃたぃぃ」
又半泣きになる私に、岩泉先輩はハアと息を吐き牙を突き立てた。
「ひぃあっ」
痛いのが裏返って気持ちイイ…。
やだ、ココ、誰か他の運動部の人とか通るかもなのに恥ずかしい顔してる。