第14章 リミットドール
「及川だけか?」
岩泉先輩が及川先輩の肩を押しのけて私を見つめる。
「いいえ、あの時のキスは遊びじゃありません。大好きです」
スラスラ、本当のコトが云える。
全部全部嘘じゃない、本当のオハナシ。
「ね、俺は?」
横から私の肩を揺する国見くん。
「好きですよ。もっと仲良くなりたいです」
そっと又唇をぬぐって国見くんにも頬に口付ける。
「俺、は?」
そっと出てくるのは金田一くん。
奥ゆかしい、でも、目はすごく燃えている。
嗚呼、たまらない。
ずっとずっと云いたかった。
「好きです。優しくて熱い金田一くんはかっこいいです」
金田一くんにもキスを投げる。