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【HQ】バンパネラカンタービレ【R18】

第2章 薔薇の花嫁


「怖いの?」
国見くんが口を開く。

首を横に振る。
怖くはない、ワケではない、けど。

ビビって泣いたとは思われたくないし、部費のためだ。

「怖くないよ」
ぐいっとアゴをつかまれ上を向かされる。
指が確かめるみたいに頬を撫でた。

「国見、それ余計怖いだろ」
冷静に松川先輩が云う。
その隣で花巻先輩が違いない、と笑う。

「やっぱり怖いんだ?」
国見くんが云う。

「怖くありません!」
手でぐっと涙を拭う。
やるって云ったんだから、ちゃんとやらなきゃだめだ。

「じゃあ腕かして」
国見くんに腕を差し出す。
私のアゴをつかんでいた手が手首にうつる。
スルッと指が手に巻き付いて。

「ほら、金田一も」
もう片腕を金田一くんににぎらせる。
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