第3章 二口流対応策
「あのさ…」
「あっそーいえばにろさ…」
あ、話変えられたな…まぁ無意識だろうけど…
二口は華楓が昔から鈍感だということを知っていた。だからか落ち込むこともなく、むしろ呆れていた。
「なんであたしが怖いとか先輩達の前で言っちゃうのさ!」
「…言わなきゃ先輩達お前の被害に合うだろ」
本当は違う。先輩達を華楓に近づけたくなかったから…
「いやいや、それ以前にビビってたじゃん!次会うとき距離置かれたらどうすんのさ…」
「…」
しばらくの間沈黙が続いた。しかしその間に駅にたどり着いた。
「あ、ここか!…うわっあと1分!!じゃあにろ行くね」
「…あぁ」
そう告げて改札口まで走った華楓。だが入る直前で二口の元まで走ってで戻ってきた。
「これ!」
華楓は名刺を二口に渡した。
「後でメール頂戴!じゃあ!!」
「おう…」
華楓は駅のホームに走っていった。
俺の気持ち…お前にはまだ…見えないのか…