第8章 覚悟
「・・・あの、すみません・・・このままだと四人座れないので少し片付けてもいいですか・・・」
あまりの散乱さに片づけを申し出る立花。
「えっ、ありがとう立花くん」
「この前来た時片付けたのに、またこんなに散らかして・・・」
初めて花子が立花と会った日、立花と別れた後花子は雪村の部屋に来ていた。
締め切りが近かった雪村に食事を作りに来たのだが、その時も同じように部屋が散乱していたので片付けをしていた。
それなのにまた部屋が散乱している。
そんな部屋の状態を見て花子も呆れ顔になっている。
「いやー俺片付けとか苦手で・・・本当、立花くんは気が利く・・・わあああーっ!!!!」
片づけを始めた立花を褒めていた雪村が作業している立花に目を向けるといきなり叫び声をあげた。
「ちょっ何やってるの!?」
「えっ、ゴミじゃないんですか?」
「違うよ宝物だよ!!」
立花は散乱していた物を片っ端からゴミ袋につめていたのだ。
つまり、未成年には相応しくないものも入れているのだ。
勿論雪村にとっては大事なものである。
「まっつんやだよ、この子全然ものの価値がわかってないよー」
「おい蛍。ここにもゴミがあるから頼むな。俺食事の準備するから」
「まっつんまで!?」