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【ハイキュー】エンノシタイモウト第三部

第9章 【義妹、宣言する】


いつもの運動音痴を考えると瞬発力云々(うんぬん)だけの問題ではない。1-5の女子はまさかの発言に固まるしかなく、谷地は口をパクパクさせていた。しかし他にやりたがる奴がいた訳でもないのでそのまま事は決まってしまった。

当然放課後の男子排球部の部活にてその話が持ち上がった。発端は月島である。

「谷地さん、ままコさんまた何かやった訳。」

谷地はええっ、と叫ぶ。

「ななな何でっ。」
「5組がうるさかったから。」
「そこでうちの美沙の仕業って自動的になるのはどうなのかな。」

美沙の義兄である力が苦笑するが月島はご存知ないんですかと呟く。

「ままコさんが編入してから1-5では何かあったらまた縁下かってのが一つの流れになってますよ。」
「何でそんな事に。」
「基本相手関係なく半分ボケでしかも何かにつけて日向や王様が5組に来てはままコさんや谷地さんに妙な用事持ち込んでりゃ必然的に。」
「妙な用事って何だっ。」
「それは困ったな。」

力からすれば苦笑する他なく、月島はお構いなく谷地に、で、ままコさん何やったのと尋ねる。

「実は」

谷地はクラスで体育祭の出場種目を決めていた時の事を話した。

「ええっ。」

月島が何か言う前に義兄である力が叫んだ。

「あいつそんな事言ったのかっ。」
「はい、私もびっくりしました。」
「どどどどうしよう。」
「ふーん、あの運動音痴が随分と大きく出たもんだね。どっかの変人コンビに影響でもされたんじゃない。」
「月島てめえ、さっきから黙って聞いてりゃ。」
「でもホント珍しいね、運動苦手の美沙さんが最低1人抜くって断言するなんて。」
「美沙の奴男前じゃねーか、女子だけどよ。」
「大丈夫だノヤっさん、上に一応がつく。」
「田中はちょっとこっち来ようか。」
「スミマセンデシタ。」
「それで縁下は何を心配してる訳。」

1年達と田中、西谷が好き勝手言う中成田に言われて力はギクリとする。

「まさかぶっ倒れたらどうしようとか思ってたり。」

木下までもがニヤニヤして言ってくる。美沙が義妹になってからこいつは成田と2人してやたら弄ってくる。が、更にひどくなっているのは力の気のせいではないだろう。
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