第24章 【ラーメン食べたい】
「あー、おいしかった。」
帰宅してから美沙は満足そうに言って力のベッドの上でころころした。
「でも帰り疲れた。」
「俺もだよ、」
力も呟く。
「まさか及川さん達にでくわすなんてな。ところでお前、胃薬は。」
「何かもうお腹落ち着いてきた。」
「嘘、はついてないなその顔は。」
「私はどんだけなん。」
「俺としては素直で助かるよ。」
力は言ってころころする義妹の横に座り、おいで美沙と声をかける。義妹はすぐさま力の膝の上に乗っかった。両親不在、当然そのままいつもの抱っこである。
「兄さん。」
しばし沈黙する力に美沙が疑問形で呼ぶ。力はその頭を撫で撫でした。
「今度ラーメン食べたくなった時は作るか。」
「ほなお野菜たっぷりで。」
「いいな。」
「人参とーもやしとー玉葱とー、後キャベツとしめじー。」
「そうだ、ピーマンも頼むよ。」
「あい。」
子音がぶっとんだ返事をする義妹を急に可愛らしく感じ、力は思わずその体を抱きしめ直して唇をそっと重ねたのだった。
次章に続く