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【ハイキュー】エンノシタイモウト第三部

第24章 【ラーメン食べたい】


「美沙、どうした。」
「及川さんがセクハラしてくるー。」
「人が目を離してたらまたですか、油断もすきもあったもんじゃない。」
「つかアホ川、店の中でまで何やってやがる。」
「セクハラだなんて心外な、スキンシップだよー。」
「スキンシップは日本でしか通じない言葉ってご存じですか。」
「また小難しい事言って、それじゃモテないよ縁下君。」
「そんなことないもん、兄さん優しいから何気にモテとるもん。」
「美沙、別にそこまで言ってくれなくていいからね。気持ちはありがたいけど。」
「そもそもこいつは妹以外眼中にねぇんだからモテる云々関係ねーだろ、ボケ川。」
「岩ちゃん、増やした悪口のバリエーション駆使するのやめてくれるっ。」

高校生達はわいわい言うのに忙しくて気がついていなかったが店のおっちゃんはその会話に笑いをこらえていた。

しばらくして4人は一緒に食べ終わり店を出る。

「いやー、まさか美沙ちゃんに会えるなんてラッキー。あ、縁下君もね。」
「別にお気遣いは結構ですよ。」
「とりあえずクソ川は黙れ。」
「何で最近岩ちゃんそればっかりなのっ。」
「話がややこしくなるのはだいたいおめーのせいだからな。」
「美沙、さっきから静かだけどどうしたの。」
「ちょっち苦しい。食べ過ぎたかもしれへん。」
「美沙ちゃん、結局替え玉頼んでたもんね。」
「あまり食べないからって調子乗ったな。うち帰ったら胃薬。」
「え、まさかあのめっちゃ苦いやつ。」
「返事は。」
「はひ。」
「話には聞いていたがマジで堂々と大食いだな。」

呆れたように言う岩泉に美沙がうぐっと唸る。

「べ、別にアレルギーでも好き嫌いでも残すんがマナーになってる文化でもないのに残す必要ないもん。」
「また面倒くせぇ表現持ち出しやがって。」
「食べ物は大事です。」

美沙はキリッという音が聞こえそうな顔で言う。

「まぁその、」

力が苦笑しながら口を挟んだ。

「こいつおばあさんが亡くなった直後は本気で食べていけるかの心配があったので。」

途端に及川がブワッとなる。

「美沙ちゃんっホント苦労してんだねっ。」
「おい烏野6番、」

泣き出す及川、岩泉がじろりと力を見た。
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