第6章 手を伸ばして2*グリムジョー
私はそのまま窓から飛び降りて、グリムジョーに駆け寄った。
私の気配を察知した彼は、起き上がってこちらを振り返る。
「あの!」
「…あ゛?」
(ひぃいい!!怖!?)
グリムジョーはさっきまでゆったりした感じに見えたのに、私を見るなり不機嫌になってしまった。
だけど、今回は怯まない!
強く決心して、私はしっかりと彼の側に寄った。
「ザエルアポロが…ちょっと、優しく?なったかもしれなくて、その…お礼を、言わないとって…」
「ん?ああ…アレか。」
「あの時は、どうもありがとうございました。」
「別に。なんてことねェよ。」
再び仰向けに寝転ぶグリムジョー。
目を瞑っている姿は何故か可愛かった。
「あの…ザエルアポロに、何て言ったんですか?」
「…女に運ばせるんならお前が運べっつっただけだ。」
(うわ…やばいグリムジョー超イケメンじゃん…あんたそのキャラで売ったらモテるよ…)