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【短編集】ILY【R18】

第6章 手を伸ばして2*グリムジョー


「一度に運ばせる量じゃねぇだろありァあ。」

「はい!って、違っ、何でもないです…」

反射的に返事をしてしまったけど、拍子抜けなグリムジョーに私は驚愕した。
あれ…そういうキャラでしたっけ?って。

「…テメーに同情してんじゃねぇ。また大荷物持ってぶつかられたら困るから文句言いに行くだけだ。」

「へ!あ…ありがとうございます…?」

チクる…のではないらしい。
怖いけどザエルアポロにガツンと言ってやってくれるのは嬉しい。

でもグリムジョーだから変な言い方して誤解を生んじゃうかも…と心配していると、グリムジョーは早々と歩き去ってしまった。

(不安しかないんですけどぉ!?)

だけど私に何が出来る?
十刃でも何でもない私が、口出しなんてできない。
大人しく…しておこう。

怯えて数日間を過ごしていると、自分の環境が変化していることに気づいた。

(ザエルアポロが私に荷物を押し付けてこない…)
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