第5章 剣の舞*坂田銀時、土方十四郎
「上官を無視するたァよく躾られたモンで…」
総悟を見ようともしないその態度に腹を立てたのか、冗談なのか。
狭い車の中だというのに、どこから出てきたのかも分からないバズーカをれんに向かって構えた。
「いや、なんでンなモン車の中で構えてるんですか!」
ようやく総悟に反応したれんは身を屈めて銃口から逃れる。
「あれぇ知らないんですか?これが真選組のお家芸でさァ」
「車の中でこんなんやりまくってるんですか!?お車芸でしょもう!」
「そうとも言う。」
「ごめんなさい自分で言っといてアレですけど言わないです。」
バズーカ砲を構えられてテンパるれんは、無意識に助手席の十四郎を見た。
れんの視線を感じ取ったのか、十四郎はふかしていた煙草を口から離し、ミラー越しに総悟を睨んだ。