第3章 気付くのはいつも突然*黄瀬涼太
「くっ、あ…っ!」
相当溜まっていたのか、黄瀬のペニスは早くも快感に屈服した。
流石に楽屋に精液を撒き散らす訳にもいかないので、射精の瞬間に震えた亀頭をれんが手で包み、手の平に濃厚な精液を噴射させた。
長くて、生殖器が焼けるんじゃないかと勘違いする程、勢いがあって快感が全身を駆け回る射精だった。
あまりにも強烈なエクスタシーに、黄瀬の顔は赤く上気して眉を顰め、浮いた腰はガクガクと震えていた。肩で息をする姿も妖艶でカッコいい。
(やばい超セクシー…。イケメンってやっぱり罪だ!)
指の隙間から沢山の精液が溢れ出すのを見て慌てた黄瀬が、急いでポケットティッシュを何枚か出してれんの手を拭いた。
「すごい量だね…。」
「恥ずかしいッス…他に汚れた所とかないッスか?」
れんは自分の身体に視線を落とし、特に汚れた部分はないことを確認した。
「うん、大丈夫。」
黄瀬はれんの様子に安心し、白い液にまみれた自身と床、ソファーを拭いて、ズボンを元通りに直した。
「にしてもれんさん、大胆ッスね…ビックリしたッスよ。」
「ご、ごめん。何か役に立つならと思うと、自分でも止められなくて…。」
今になって顔を赤らめ、恥ずかしそうにそっぽを向くれんに、黄瀬はある何かを感じていた。
だがその何かに気付くには、まだ早かった。