第16章 あなたが全て＊沖田総悟

れんには下着という物を穿かせていない。
それは上も同じだ。

彼女の中心に伸ばされた沖田の指先は、ラビアのように柔らかいモノではなく、彼女の蜜壺に我が物顔で押し入り内壁を嬲る物体に当たった。

小刻みに振動する無機質なソレを更に押し込み、探し当てたスイッチをカチッと操作すると、れんから絶叫にも似た嬌声が上がる。

「ああっ…アア――――ッ！！」

彼女の秘裂に納まっていたのは、男性の象徴を象ったバイブだ。
沖田はその振動の強さを最大にし、れんの奥へと押し付けたのだ。

れんの体を襲うのは、強烈な快楽―――

歯を食いしばって口の端から涎を垂らし、額を床に擦り付けて震える姿は、いかにも快感に屈服しているようで沖田は気分が良かった。

だが、精神的のみならず肉体的に良くなってこそ、人間の欲求は満たされるというもの。

沖田はわざと声音を低くして、れんから手を離した。

「自分だけ気持ち良くなるなって言ったはずでィ…ちゃんと教えた通りにやれよ…」

ゾクリ……沖田の囁きだけで脳髄が陶酔状態に陥る。
彼にもっと虐められたいと、れんの神経はあらぬ興奮に沸騰した。

口調を変えて喋る彼は誰よりも狡猾で、誰よりも妖艶だとれんは思った。

しかしまだ沖田は10代…今年成人したれんとは歳が離れていて、普通なられんがお姉さんらしく振舞うところだ。

そもそも、沖田に大人の遊びを教えてやろうと近付いたのに―――――
いつの間にか、監禁されて調教されて…特殊性癖に目覚めてしまっているではないか。

これでは一生の不覚…と思った事は一度も無く、ひねりの無かった人生に咲いた華だとれんは歓喜していた。