第16章 あなたが全て*沖田総悟
ここがどこかは分かっていない。
剥き出しのコンクリート壁に囲まれて、3メートルの高さにある小さな鉄格子から見えるのは青い空。
どれだけ環境が悪かろうと、れんはここを出ようと思ったことは無い。
「あ…ご主人様、この、淫乱な雌豚にもお恵みを…」
「そんなにせがんで…何が欲しいのか言ってみろよ。」
「ご主人様の、濃厚な、ミルクを…」
「ほらよ。『美味しい大江戸牛乳』だ。」
犬が着けるような首輪を巻かれ、そこから垂れた鎖はコンクリートの床を這い、部屋の中央に聳える鉄柱に固定されている。
四つん這いのれんの目の前には、ペット用の赤い皿が粗雑に置かれ、高い位置から注がれるパックの牛乳をかろうじで受け止めていた。
「ご主人様、それではなく…」
「てめーがミルクをくれって言ったんでィ…ちゃんと飲まないと…」
「わ、分かりました…。」
ガタガタと壊れた洗濯機のように皿が踊り、溢れながら溜まった牛乳にれんが顔を近づけ舌を出す。
無様に飼われる彼女のご主人様は、真選組の一番隊隊長の沖田総悟だ。
れんは死人のような目をした彼が愛しくてたまらない…。
猫の如く牛乳を口の中へ運ぶれんの前で屈み、沖田は彼女のスカート部分を捲り、少し冷たい手で白い尻肉を撫で回す。
「こんな所に垂らして…厭らしいオネーサンでさァ。」
沖田の言いう通り、背中が大きく開いた黒いワンピースの胸元には、飛び散った牛乳が垂れていた。
それも横から伸ばした手の平で弄び、膨らみをやわやわと揉みしだく。
「あん、ンぐっ、かはっ、あ、ん…けほッ、」
身体を開発されたれんはもどかしい刺激でも感じてしまい、喘ぎ声を発した拍子に牛乳で噎せてしまった。
「やけに気持ちが良さそうと思ったら、忘れてたんでさァ…。」
四肢を戦慄かせて悶える彼女を笑って蔑み、沖田は片手を尻から秘裂にスルリとずらす。