第14章 鶴の一声*○空条承太郎、花京院典明
「この原因が幽波紋攻撃かどうかは分からねぇ…乗っかるようで悪いが、俺の相手はお前しかいない。」
ああああああ!!!!
もうダメ心のダムが崩壊してしまう!
腐った私が解放されてしまう!
ある意味危機的状況にある私は、カメラを構えながら言葉もなく悶えていた。
私を前にして限界が近かった花京院は、崩れそうな理性のせいで私への想いを吐露しかけたのだろう。
それに気付いた承太郎が、自分の胸中を先に打ち明けるために花京院を止めたと…。
ええい!
この際いつの間にか花京院の告白失敗とか、暴露で花京院の想いを知ったとか、どうでもいい!
この目で二人の情交をガン見してやる!!
硬直した花京院をベッドに押し倒し、こちらに背を向けて承太郎がバサリとシャツを脱ぎ捨て上半身を晒す。
イタリア芸術の彫刻を思わせる見事な逆三角の背中、首から肩にかけて隆々しく流れる筋肉の線。
出っ張った肩甲骨が動く度、私の性癖が擽られるむず痒さに脚を擦り合わせた。
「待て、ジョジョ…陽月さんが、」
「写真を撮りたいんだろ、好きにさせとけ」
「でも、ん…!」
まだ背は高い方の花京院だけど、承太郎に組み敷かれては大きい女の子にしか見えない。
口を塞がれ言葉も呑まれ、湿ったリップ音を鳴らすその下で、スタープラチナが花京院の制服のボタンを外していた。
いやいや幽波紋の使い方よ…繊細な動きができるお陰で花京院にバレなくて良かったね…
私も撮影の許可を貰えたし、ありがたく居させてもらいます…。
私は二人の横側に移動して、真剣に情事を観察させてもらう。
この時代のカメラは撮れる枚数に限度があるので、ここぞという時にシャッターを切れるように全神経を尖らせた。