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【短編集】ILY【R18】

第14章 鶴の一声*○空条承太郎、花京院典明


承太郎に腕を掴まれたのは私…ではなく、花京院だった。

(え?マジ?うそでしょ神展開来ちゃった!?)

いつの間にか立ち上がっていた承太郎は、花京院を引き寄せその腕の中に閉じ込めたのだ。
身長195cmの大男が背を丸め、花京院に顔を近づけ…

ドキューーーンッ!!

なんと、承太郎が花京院の唇を奪ったのだ。

承太郎と花京院がッ、熱いキスを交わしている…!

花京院は突然の事に承太郎の体を押し返そうとしているが、角度を変えて深くなる接吻に蕩け始め、すっかり承太郎のなすがままだ。

(おお…ッ!ふ、ふるえるぞハートぉお…!)

いきなりすぎて理解は及ばなくても、私は目の前の視覚情報に興奮してしまった。
重なる唇の隙間から見えた絡まる舌…情欲の朱に染まった花京院の頬…。

カメラだ!記録しなければ!

私が上着のポケットから取り出したカメラを構えた刹那、プハァッ、と大きな吐息を漏らして二人の顔が離れる。
切れた銀の糸が互いの顎を伝い、花京院は潤んだ両目を細めた。

なかなか良いシーンだったので写真、撮りました…。

「な、何をするだ、」

「おい花京院…お前の相手は俺だ。」

「なッ!」

花京院のささやかな抗議は、なんとも漢らしい承太郎の誘い文句の前に撃沈した。

ごめん花京院…私はもう胸のときめきが止まりません…。

承太郎と花京院の下半身に目を向ければ、ズボンを押し上げて存在を主張する象徴のシルエットが。
もう二人とも限界だったらしい。

それでも理性を失わない承太郎は流石だと思った。

「てめぇが陽月を好きだって事はとうに知っている。」

「ジョジョ、何を、」

「だが、俺はお前が好きだ。俺がお前を抱いてやる」
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