第13章 濡色*爆豪勝己
「イヤッ!離して!!誰か…!キャアア―――!」
耳を刺すような叫び声が、陽月の口からひっきりなしに飛び出す。
脳をガンガン揺らされてたまったもんじゃないが、俺は心に喜悦を禁じ得なかった。
「お前の個性はここじゃ使いモンにならねえもんな…」
「ヒ…っ…あ…ぁ、… 」
まともに声が出せなくなった陽月は、怖さで乾いた喉がくっついてしまったらしい。
ちゃんと言葉を発することもできず、合わさった上下の歯はカタカタと音を立てている。
「そんなに俺が怖いか…?まぁ、クズだからそりゃそうだよなぁ…?」
「ぁ、や…あ…」
ここまで来て、何を躊躇う必要がある…?
どうせ俺は嫌われてんだ…今までも、これから先も…
いっそ染まっちまえばいいんだ……そうだよな…?
俺は掴んでいた陽月の向こう側の腕を、自分の方に引っ張って陽月の体を反転させた。
コロン、と効果音がつきそうな転がり方で陽月がうつ伏せになり、くぐもったうめき声を上げる。
「抵抗しねぇと合意したって事になるぜ…?」
「!、んん…!」
ま、ハナから抵抗させる気なんてねーけど。
途端に足をバタつかせる陽月を鼻で笑い、俺はそそくさと陽月の腰辺りに馬乗りになった。
「はっ…もっと暴れろよ」
冷や汗をかいた陽月の首元に手を伸ばし、襟を両手で掴んで力を入れ、服を縦に大きく引き裂いた。
ビリリッ…!!
服の繊維が切れる音が豪快に響く。
薄めの生地は下までつっかえることなく破れ、あっという間に陽月の背中が露わになった。
「なかなかイイ眺めだぜ…お前にも見せてやりてーぐらいにな…」
背中側が破れた姿は実に愉快だ…と、肩甲骨の下を通るブラのホックを外し、障害物の無くなった柔肌を存分に撫で回した。