第11章 最狂*タクミ・アルディーニ、葉山アキラ
「欲しい、れす…」
「いい子だ…ご褒美だよ」
タクミは指先で花弁を広げ、挿入する姿勢を取る。
葉山のように脚を抱え、そそり立つ剛直を蜜口の真正面で固定した。
「………へ?」
来る、と思っていたタイミングになっても、亀頭が肌に触れる瞬間が来ない。
焦らされるのが得意ではないれんは、頭を起こしてタクミを見た。
「……」
タクミは二つの性器を無言で眺め、黙り込んでいる。
彼自身は既に血管や筋が浮き出て、尖端は赤く充血して膨らんでいるというのに、何か問題でもあるのだろうか。
れんが声をかけようと口を開いた時、タクミの目の色が変わった。
…輝いたのではなく、更に黒くなったの意味で。
「れん…自分から挿れてみなよ。」
込み上げる愉快な笑いを殺さずに、タクミがれんを煽る。
「…!」
蜜壷を埋め尽くしてくれるモノが欲しくて、れんはロボットのように主人の命令を聞き入れた。
神経を麻痺させる快感を弄りたいがために、背中を浮かせて腰を浮かせて、全身を駆使してタクミの切っ先をナカに招き入れようと藻掻く。
「そう…もっと腰を上げて…」
「……ン…あ…」
しかしいくら初体験ではなくなったと言っても、初心者であるれんにその命令は難しすぎた。
「あ…あ、ん……あ、」
何度チャレンジしてもツルッと亀頭が逸れてしまい、なかなか迎えることができない“ご褒美”にじれったさが積もる。
だが、ゴツゴツとした幹が秘豆や秘部に擦れて一種の快感を得ているために、不満が募ることは無かった。
「はァ…勝手に気持ちよくなるなんて、ご褒美じゃなくてお仕置きが必要だな。」