第11章 最狂*タクミ・アルディーニ、葉山アキラ
出て行こうとする剣を引き留めようと柔壁が収縮し、れんが切なげに葉山を見上げた。
「あ……ん…」
出口に引っ掛かったカリ首を抜く直前、名残惜しそうに腰を回した葉山の顔が忘れられない。
ポッカリ空いた肉穴は、栓が無くなった寂しさに愛液を零して嘆いた。
(なんだか、哀しそう、だった…。)
最初は嫌だった葉山を受け入れてから、れんの心境には変化が訪れていた。
媚薬で無理やり快感を享受させられたといえど、体の素直さに従ってしまえば、相手が誰かなんて気にならない…。
不本意だったが、ハジメテをもらってくれた葉山はれんの特別となった。
そして今、れんから葉山を引き剥がした張本人、
タクミがようやくベッドに膝をつく。
「自分から頼んだと言っても、れんは俺の彼女だからな…
他の男がナカに出すのは許し難い行為だよ。」
言葉では怒っていても、一切顔に感情を出さない。
れんの顔を両手で挟み、肉色に染まった赤い唇を食む。
「ん……っ」
タクミのキスに翻弄されながら、まだ効果が続いている媚薬が最後の力を振り絞った。
性急な動きでれんの秘部を撫で、舌を絡めるタクミに眠りかけた意識が持って行かれる。
どこもかしこも火傷をしそうな程熱い。
タクミに抱かれたかった…れんは自ら舌を動かし、秘部をタクミの手に擦り付けた。
「…フ、そんなに俺が欲しいのか?」
タクミは絶対に分かってて言っている。
普段のれんでは恥ずかしがって答えなど言えないだろう。
しかし、何もかもが吹っ切れたのだから、今更躊躇うことなど何も無かった。