第10章 傷*ラクサス・ドレアー
「…だ、大丈夫、だから」
れんは涙を溜めた瞳で俺を見つめ、微かに笑い掛けた。
「魔法、使えるから、」
そういえばれんは分解の魔法を使うんだっけか…つまり、俺のは消滅するまで分解されて存在が無くなると…。
安堵に胸を撫で下ろすが、少し寂しいと思ってしまう。
(んなこと考えるな…!)
頭を振って雑念を外に追いやり、れんに向き直った。
「だ、だから…」
れんは口をモゴモゴ動かして小声で何かを言う。
羞恥に潤んだ目を俺から逸らし、消え入りそうな声を振り絞った。
「続き…して…?」
…やばい。
今のはかなりキた…。
小刻みに肩が揺れているれんの後頭部に手を回し、唇を食む。
薄く開いた隙間を逃すまいと舌を差し込み、熱を絡めとった。
歯列をなぞり、口蓋を舌先で刺激するとれんの体から力が抜ける。
「ン…ふハ…っ」
掠めるだけのキスを繰り返し、れんを押し倒す。
指で花弁を広げ、俺を突き立てた。
「…あ、んっ…ああ…!」
さっきよりも状態が良く、大洪水となったナカはニュプっと俺に纏わりつく。
つっかえることなく腰が進み、媚肉を押し広げ、俺の形になっていく蜜壺を堪能した。
「くっ…」
視界が眩む程の締まりに身震いする。
白くすらりと伸びた脚を抱えて奥を抉ると、ゴツン、と鈴口が最奥をノックした。
「ヒン、あっああ!っ!!」
背中を反らせたれんが一際艶やかな嬌声を響かせ、シーツを強く掴む。
溢れた愛液が俺の下半身を濡らし、肉壁が窄まった。
「アア…!ヒっ、や…ああッッ…」
「!…は…」
息も絶え絶えに果ててしまったれんの後を追うように、腹の奥底から悦楽が迸るが、俺は下半身に力を入れてそれを耐えた。