• テキストサイズ

【短編集】ILY【R18】

第10章 傷*ラクサス・ドレアー


「ん…」

僅か数秒間…特に拒まなかったれんの様子に気持ちが昂る。

れんを見つめると、耳まで赤くなった顔を横に向けた。

「…するの…?」

「何を?」

「ッ…ラクサスのバカ…!」

「怒るなって。」

正直、余裕なんてなかった。
頭蓋骨の中身は煮えた塊と化し、理性的な判断を下すことなんて到底不可能。

「悪ぃ、我慢できねぇ…」

れんの背を拭いていた時から温められてきた欲望が、前へ前へとでしゃばる。

「……その…優しく、してね…?」

(こいつ、わざとかよ…!?)

このタイミングでそれを言うかよ…!
完全に煽られた俺は、言葉で返事をする前にキスを落とした。

劣等感なんて感じなくていい。
今のれんで充分だ。

そう気持ちを込めて、何度も角度を変えながら深く探った。
左手は自然とれんの体のラインを撫で、服の隙間から侵入して腹を摩った。

胸の下から腰にかけて包帯が巻かれていて、ザラザラした表面から逃げるように手を上に移動させる。

「あ…ンァ、」

すぐにたどり着いた柔らかな丘を包み、掌に頂が擦れるように動かした。
甘い吐息を漏らし、れんが潤んだ目で俺を見上げる。

俺は着ていた服を脱ぎ捨て、れんのシャツを捲り上げた。

姿を現した双丘にゴクリと喉が鳴る。
銀色の糸を引く唇を、頬から首へと下げていく。

声の妨げをしている手を退かし、白い肌に吸い付いて赤い跡を残した。
/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp