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【短編集】ILY【R18】

第8章 わたしたち*緑谷出久、飯田天哉


れんは飯田の動きに合わせて腰を捩り、自分が最も感じる場所へと誘導するが、全てを知っている飯田はわざとその場所を避けた。

「や…ダメっ…天哉…!」

焦れったい快感に目尻から生理的な涙が零れる。懇願しても聞き入れてくれないことが虚しくて、れんは飯田を押し倒した。

一緒に倒れ込みかけたれんを緑谷が強く抱き留め、涙を手で拭ってやると手を離す。
れんは飯田の下半身に跨って、昂りに手を添える。
腰を浮かして亀頭を数回入口に擦り付けると、蜜を絡ませてゆっくりと肉棒を誘った。

その質量に、れんの目の奥でバチッと火花が散った。

「あン、ああぁっ」

ズブズブと逞しい剣が秘裂に収まっていく様子は至上の官能だ、と緑谷は目を細め、そそり立つ自身を手で包む。

二人の性器が隙間なくくっつくと、飯田はれんの腰を掴んで前後に揺する。

れんは目を閉じ、ナカを満たす彼に涙した。

…ずっと、こうして欲しかった…
あなたが側に居ないのが寂しくて、耐え切れなかったの…たった、それだけ。
それだけなのに…取り返しのつかないことをしてしまった…

子宮口の上側をグリグリと押され、駆け抜ける快感に腰が砕ける。
なのに、れんの口から漏れるのは嬌声とは程遠い。

「ごめん、なさい…ご、めんね…許し、てっ…」

何度も謝罪を口にして、飯田の胸に縋り付く。
今更許してだなんて、なんて都合のいい女なんだと自分でも思った。

「…れん、泣くな…」

れんの背中を強く抱いて、飯田は下から腰を突き上げた。
しゃくり上げるれんに抱く感情は、一体何だろうか…。

久々に感じた奥の締まりに脳が蕩けて、もうどうだって良かった。
やるべき事は、ただ一つ。

最奥を容赦なく突いて、れんに刻まれた緑谷の情報を上書きすること…

本能が求める快感に従順になってしまえ。
それが人間の本来の姿なのだから…。
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