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【短編集】ILY【R18】

第8章 わたしたち*緑谷出久、飯田天哉


『れん……?』

「んっ、あぁ、て…ッ!」

『れん!どうしたんだ!答えてくれ…!』

飯田の声が震える。
最悪だ…最悪の事態だ…と、飯田が息を呑むのが携帯越しに二人にも伝わる。

「どう…?気持ちいい?」

荒々しく腰を打ち付けて、再び熱を灯した狂宴に緑谷が嗤う。

「…っ、ハん、ヤ…ああ」

「答えられないぐらい、イイんだね…?」

理性の糸を千切られまいと足掻くれんも、絶頂を迎えて早々にガラガラと何もかもが音を立てて崩れた。

「あ、キモチ、いいの…!デク君っ、好き…!!」

『…れん……?そんなっ……あ゛あ゛あ゛ーーー!!!』

電話口で絶叫する飯田に、緑谷が更に追い討ちをかける。

「飯田君、聞いた…?気持ちいいって…陽月さんが、僕を好きだって」

『黙れ!!!居場所を教えろ!』

「場所?いいよーーーーーーー」

シーツがめくれ上がる程の抽挿にひたすら喘ぐ。
意識が混濁し始めたれんは、誰の声も聴こえなくなっていた。
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