第2章 好きなのに*六道恭平
夢主目線
「…あぁ…私何やってんだろう…。」
恭平さんに求められて舞い上がっていた矢先、恭平さんの携帯に表示された「立川あゆ」の文字を見て不安に振り回されてしまった…。恭平さんが芸能人で色んな人と交友があって、色んな関係があって…そんなこと承知の上。浮気だなんて…するはず無いって分かってるのに。
だけど立川あゆさんなら、あんな魅力的で完璧な女性なら恭平さんと恋人同士になったっておかしくない。いや、なるべきなんだ。
私みたいに庶民で、容姿も言う程優れてなくて、恭平さんの名を汚すばっかりの女は元々不釣り合いなんだ。
考えれば考える程ネガティブな言葉ばかり浮かんで。
しかも恭平さんに思いっ切り不信感を持たせてしまった。
「後悔先に立たずってこれかな…。」
とにかく何も考えないでおこう。
どっと疲れた体をベッドに横たえて、きつく目を瞑った。