第6章 手を伸ばして2*グリムジョー
そっと伸びてきたグリムジョーの手が後頭部に回り、唇が重なった。
(う、嘘…!?)
目をぱちくりさせる私の肩をトンと押し、仰向けになった私に覆い被さる。
「え?え?あの、え?」
いきなりの展開に固まる私を見て、グリムジョーが顔を寄せる。
「嫌か?」
「あ…い、嫌じゃ、ないです…」
「俺は…ずっとこうしたいと思ってた。」
「はい!?」
「ふっ…相変わらず色気が微塵もねぇな。」
「ひどい!これでもマシな方ですよ!」
私を見下ろす彼はとても楽しそうで、狂気も漂う。
「そうだな…俺が色気のある女にしてやる」
「えっ…」
それから先は唇が塞がれて声が出なかった。
グリムジョーらしい、荒々しいキス。
それが欲望を直接表している気がして愛しさが込み上げる。
気付けば私も唇を開いて熱を弄っていた。
体の線をなぞる大きな手に火を灯され、身体の奥から疼く欲が溢れた。
「ん…っ、んん」
「気持ち良さそうだな。誰かに開発されたか?」
グリムジョーの言葉攻めに顔が赤く染まる。
「違っ」
「知ってる」
「ひゃ…ぁ」