第6章 手を伸ばして2*グリムジョー
私がグリムジョーと一緒にいると知ったあの人の支持者達からの嫌がらせは、半年間も続いた。
時に張本人が出てくる時もある。
No.6の次期候補だと噂される彼女は、得意気に私の苦しむ顔を眺めていた。
それでも、私は折れなかった。
「…そうか。」
「うん。でも、人数は減ってきてるわ。流石にマズいと思った人が離れていってるんじゃないかなって。」
「だな…あの女、噂されている割には十刃に入る気配がねぇし。」
「きっと支持者が少なくなってきてるのよ。」
だって、グリムジョーの力になれているんだって…グリムジョーと一緒に居られるならって。
些細な幸せに心を支えてもらっていたから。
辛くないって思えた。
「…シーナ」
「何?…っ」
グリムジョーの部屋で話をしていた途中、暫くの沈黙を破って名前を呼ばれる。
腰に当てられた彼の手が私の背中を摩った。
横を向くと、真剣なグリムジョーの顔が迫っている。