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【デュラララ!】究極選択Ior S

第8章 おかげさま



「あの…臨也さんとはどういう関係なんですか?」

「うーん…」
そう言われてみると分からない。
出会った日は友達だった
でもそれは確実に変わっている

昨晩、身体を重ねてからは…


「友達以上、恋人未満ってところかな」
私はそう言って、少し微笑んでみせた

紀田くんはそれまでの怪訝な顔から、可愛らしい笑顔に変わった

それに反して出てきたのは冷たい言葉

「気をつけてくださいね」

私はまた、今朝静雄さんに向けたような鋭利な眼差しを向けそうになっていた

心の底から湧きあがってくる‘‘怒り”の感情を抑えるのが、苦しかった







このままだと気まずい空気になりかねない
4人の間には冷たい空気が漂い始めていた

それを打ち砕いたのは、正臣の後ろで会計をしようと立ち尽くしていた帝人、杏里。

「あの、園原さんと僕、レジいいですか?」

恐る恐る声を発したその少年に、は優しい笑みを浮かべた

「どうぞ」


それからというものの、会話は明るい方向に進んでいく

「そういえばお姉さん、下の名前は?」

レジの台に肘をつき、名字が刻まれたネームプレートを見ながらニコニコと問いかけてくる正臣

「っていいます。 。」
「可愛い名前〜。年は?」
「今年21になります」
「へえ〜、年、近いっちゃあ近いっすね!俺ら高1だから」

隣で話を聞いていた帝人と杏里が会釈をする

臨也の言う通り、仲良くなれそうな子たちだとは思った

「臨也さんが紀田くんたちを教えてくれたのも、歳が近かったり、この店と学校も近くて、仲良くなれそうだからって…」
「案の定、俺は気に入りました!お姉さん〜」

正臣は安心したような、ほっとしたような笑顔を見せる
目の前の女に心配をさせないように、作った笑顔

彼は知っていた
臨也が人と人を会わせたいと言う時は、何かを企んでいる時だと


「で、どうですか?俺とデート…!!」

「正臣、またそうやってナンパして…」
呆れたように笑う帝人

「なんだかこの光景、見慣れちゃった」
クスクスと大人しく笑う杏里


先程までとは打って変わり、皆笑顔で話をしていた




‘‘ありがとう、おかげさまで嫌なこと忘れれた…



これからももっと仲良くなれるといいな………”






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