第5章 関わるな
「おかえり。」
「ただいま」
なんでそんなにご機嫌そうなんだろう
シズちゃんと話したのがそんなに楽しかったんだろうか
そんなことを考えてしまう
廊下を歩いている途中、
昨日の夜のように、突然立ち止まって質問を投げかける
「なに話してたの」
彼女は
何の話かわからない、というような表情をする
「シズちゃんと話してたの、バレバレなんだけど」
「なんで…?」
その声は少し震えている
「忘れた?俺、情報屋。
平和島静雄が女とおしゃべりしてる〜
なんてくだらない情報、すぐに入ってくるんだよ」
その相手がだったなんてね。
の表情は強張っている
「くだらない話に耳を貸す必要なんかない。」
咄嗟に抱きしめた
は一言も喋らない
表情も見ないようにした。
俺は俺の行動をする
彼女の表情に惑わされたりしない
「あんな化け物に、渡してたまるか」
の首筋に噛み付く
そして優しく舐め回す
「っ…はぁ…ぁ…」
抵抗する様子も無く、ただいやらしい吐息を漏らすだけ
俺の唾で濡れた首筋を指でなぞって、唇にキスをする
朝よりも、もっと激しく
「口、開けて?」
そう言うと彼女は目をトロトロさせながら小さく口を開ける
そして自分の舌をの口に滑り込ませる
最初は戸惑っていたのに、だんだんと積極的に舌を絡ませてくる
ただのディープキス、それだけなのに
身体が痺れるような感覚になる。
唾の音が、廊下にぺちゃぺちゃと響いた
一旦キスを止め、腕を強く引いて寝室に行かせる
そして少し乱暴にベッドに押し倒した
やっぱり、ベッドの上でするキスは雰囲気が違う
自分の欲望に素直になれる
彼女に馬乗りになって、両手首を掴んでベッドに押し付けた
さっきと同じように、舌を絡め合う
お互いの吐息でだんだん暑くなってくる
もう理性は失った
彼女と繋がることを、俺の身体は強く望んでいた