第10章 王様ゲームでカミングアウト
「「「せーのっ」」」
皆で一斉に引く。
「王様だーれや?」
“ ゲーム ” と付く言葉は真剣に取り組む横山くん。
「ん?あぁ、俺や」
気だるげに名乗り出るすばるくん。
「命令はなんなん?オオサマ」
自分じゃないとなると一気に熱が冷める横山くんは、相変わらず子供やなぁって思う。
「ん〜…3番が好きな人を言う」
チラ、と俺の方を見てから答えるすばるくん。
「え…」
3番俺やん。
まさかすばるくん…俺の数字見てから言うたん…?
「3番誰なん?」
ニヤニヤ、とメンバーを見回すすばるくん。
「お、俺…デス」
「告白のチャンスやで、亮」
ボソリ、と呟く。
皆知らんねや、付き合い始めたこと…。
どないしよ…言うた方がええんかな?
好きな人…。
「さ、はよはよ」
急かすすばるくん。
「うぅ…お…くらぁ…」
言えたやん、そんな表情で見つめて来るすばるくん。
顔から火が出そうやわ…。
「やて、返事はどないですの?大倉さん♪」