第10章 王様ゲームでカミングアウト
ー集合場所ー
「「ごめん!」」
集合場所に着くなり、大倉と2人で謝る。
「やっと来たか」
若干八重歯が伸びかけている村上くん。
「まぁまぁ、信ちゃん。まだ時間なってへんし。
集合場所の5分前やし、な?」
すかさずフォローしてくれるヤス。
「昨日どうヤッた?」
「なっ⁉︎ヤッてへんし、すばるくん‼︎」
ニヤニヤ笑顔でからかってくるすばるくん。
なんで俺に聞くん?大倉に聞いたらええやん。
「今日はどないするんですー?」
「?何が?」
何言ってんの?と言った表情でマルを見る横山くん。
「撮影ですやん」
「撮影もう終わったで?」
こちらも、何言ってんの?と言った表情の村上くん。
「あれ、言わんかったっけ?
撮影は1日だけに変更になったんや、残りの2日は自由やで」
「え、俺聞いてへん」
どうやら、マルを含む俺ら3人だけ知らされてないかったっぽい。
「じゃあ、ゲームしましょうや」
マルの提案で、良かった試しはあらへん。
失礼やけどな…。
「テッテレーン♪王様ゲーム‼︎」
誰に聞かれても無いのに、話を進めるマル。
「「「はぁ?」」」
皆驚く中、すばるくんだけは…。
「まぁええわ…やろうや」
乗り気やった。
すばるくんが言うなら、皆やるしか無くなる。