第10章 王様ゲームでカミングアウト
「俺も好きやで?亮ちゃんのこと」
ケロッ、と言う大倉。
「「「はぁっ⁉︎」」」
「りょ、両思いですの?」
オーバーなリアクションのマルはさて置き、ヤスが話し始めた。
「って言うか2人は昨日から付き合うてんで?」
「ヤス…どういうことや…」
怖い表情をした村上くん。
「昨日大倉に「告白しろ」ってメール送って、大倉が亮に告白したんや。
で、「付き合うことになった」ってメールが大倉から来たんや」
“ なんやったん…今の苦労は… ” とでも言いたげな皆の脱力した顔。
「ってな訳で、この部屋を2人きりにしてやって?」
「え、なんでなん?」
「もう、鈍感やなぁ。信ちゃんは」
「は?」
「僕らが居ったら、2人共イチャイチャ出来ひんやん」
「なるほど…」
「ってことで頑張りや〜、2人共♪」
「あっ、ちょ、ヤス‼︎」
ガチャッ、パタンッ。
大倉がヤスを呼び止めるも、無情にも扉は閉められた。