第8章 ダメ元で告白
「亮ちゃんって…居る?」
俺…?
「居るけど…」
「呼んで貰ってもええ?すばるくん」
「!…おん、亮!」
何かピンと来るものがあったらしく急に表情を変えるすばるくん。
「な、何?」
「ちょっとええ?亮ちゃん」
「おん」
「ほな、行ってら」
すばるくんに、2人揃って部屋を追い出される。
「…告白、しに行かへんの?大倉」
「これからや」
「あ、そか…」
「亮ちゃんてさぁ…」
「な、何?」
「好きな人とか…居る?」
「っ⁉︎」
大倉の唐突な問いに、言葉を失う。
「俺答えたやん?
やから、亮ちゃんも教えて?」
「…居る…で」
「そか、叶うとええなぁ…その恋」
「え?」
「俺の恋って、絶対叶わへんもん」
「そんなん、俺もやで?大倉」
「やから、フラれるん覚悟で告白すんねん」
「…」
「…好き…」
「え?」
「俺…亮ちゃんが好き…」
「お…くら…」
「俺は告白したからね?
亮ちゃんも…頑張れ!」
そう言って、踵を返そうとする大倉。