第4章 頼れる安田先輩
亮が(ほぼ追い出す形で)部屋を去ってから一呼吸置き、口を開く。
第一声は渋やんやった。
「…ヤス、どこまで聞いたん?」
流石やなぁ…渋やんは。
「バレた?」
「バレバレや。
俺に隠しごとは通用せえへんで?ヤス。
で?どこまで聞いたんや?」
「その人の、どんなところが好きなのかも聞いた」
バレている以上、正直に話すしかない。
「なんて答えたんですの?」
「シャイやけど、優しいところやて」
「それ、亮でも当てはまるよなぁ」
「おん、そうやねぇ」
「あ、そういえば大倉の写真撮って来たんやった」
「でかした、ヤス。
どんな写真なん?表系?裏系?」
際どい質問の渋やん。