第4章 頼れる安田先輩
「表や‼︎んーと、振り向いたとこと…顔赤いとこ」
違うところは全力で否定して、本題の質問に入る。
「よく顔赤いとこなんて撮れたなぁ…。
僕らもあんま見ぃひんのに…大倉の赤面なんて」
「何言うてんの?隠し撮りやで、マル」
大倉が素直に撮らせてくれる筈ないやん、そんなトコ。
「うわっ、ブラックヤスや」
「煩いなー、口縫いつけるで?渋やん」
「冗談はそんぐらいにして…まだなんか他にも考えてるんやろ?
計算高いヤスのことやから」
「最後の一言は余計やで。
でもまぁ、考えとるよ。渋やんの言う通り」
「え、なんなん?教えてーや」
直ぐ様興味を示すマルやけど、暴走したら困るから…。
「内緒やで」
今はまだ教えられへん。
「…」
パシャッ。
落ち込むマルと、それを愉快そうにケラケラ笑いながらシャッターを切る渋やん。