第2章 特別企画
「あ、おん」
「それではお気をつけて」
そこでマネージャーと別れ、それぞれ車へ乗り込もうとしていると…。
ガチャッ、パタン。
「ヒナは運転な。安全運転で」
と、ちょうど車のキーを渡された村上くんに任せる横山くんは。
こういう時はやたらと指揮をとりたがる。
「任しとき、ヨコ。
ほんだら誰か大倉起こせや」
立ったまま眠っている大倉を指す。
「ほら、亮!
ここが頑張り時やで!
ここでやらな、いつやるん?男が廃るで」
そこまで言う?
「無理やてヤス…緊張する」
「勇気出して頑張りや、亮ちゃん」
ヤスとマルに背中を押されて勇気を振り絞る。
が、頑張るんや…ここでやらな進展しない…‼︎
「うぅ…頑張るんや…」
トントン。
大倉の肩を指先で軽く叩く。
叩く手が震える。
「ん…」
大倉が小さく身じろぐ。