第9章 傷跡は一生消せない
話し終えると土方は信じられないといったような顔をしていた。あ、もちろん攘夷運動に参加してました~的なことは言ってないよ。
銀「瑠維の事頼むわ」
それだけ言い残し、俺は土方の部屋を去った。
その日の月は、あの時のように悲しげに光り輝いていた。
山「・・・なんか俺等、やばい事聞いちゃいました?」
沖「・・・みてぇだな・・・」
万事屋の旦那が珍しく来たと思ったら、副長の部屋に行ったので、面白半分で沖田隊長を呼んできた。
もちろんノリノリで、二人してふすまの隙間から覗いていたら、超絶ヘビーな瑠維さんの過去を聞いてしまった。
さすがに沖田隊長も言葉を失っている。
山「・・・瑠維さん・・・大丈夫なんでしょうか」
沖「・・・俺等に出来るこたぁ、普段通りに接することでィ」
沖田隊長はそう言って部屋に戻って行ってしまった。
山「普段通りかぁ・・・」
俺も重たい脚をひきずりながら、部屋へと戻って行った。